<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 寄元九>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 漢詩大系  白樂天>
<Translator: 田中克己>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 元九に寄す>
<BookPage: 61>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
身爲近密拘，
心爲名檢縛。
月夜與花時，
少逢杯酒樂。
唯有元夫子，
閑來同一酌。
把手或酣歌，
展眉時笑謔。
今春除御史，
前月之東洛。
別來未開顏，
塵埃滿尊杓。
蕙風晚香盡，
槐雨餘花落。
秋意一蕭條，
離容兩寂莫。
況隨白日老，
共負青山約。
誰識相念心，
韝鷹與籠鶴。
<End Poem>
<Translation>
わたしは天子の近臣として身を束縛され、精神も官吏の名でしばられている。月夜にも花の盛りにも、酒のたのしみにはめったに会えなかった。ただ元稹どのだけが、おりを見ては来ていっしょに飲んでくれた。手をとりあってうたうこともあり、きげんよく笑談をいってくれた。今年の春、彼は監察御史に任ぜられ、先月、洛陽に去った。一別以来わたしは笑うこともなく、酒樽にも塵がつもった。いまやかおり高い蕙草も花ちり、エンジュの花もなくなった。秋のけはいがさびしいばかりで、別れたお互いの顔もそのとおりだろう。そのうえ一日一日と老いこむし、青山に隠退しようとの約束もはたせない。
<End Translation>
<Formatted Translation>
わたしは天子の近臣として身を束縛され、精神も官吏の名でしばられている。
月夜にも花の盛りにも、酒のたのしみにはめったに会えなかった。
ただ元稹どのだけが、おりを見ては来ていっしょに飲んでくれた。
手をとりあってうたうこともあり、きげんよく笑談をいってくれた。
今年の春、彼は監察御史に任ぜられ、先月、洛陽に去った。
一別以来わたしは笑うこともなく、酒樽にも塵がつもった。
いまやかおり高い蕙草も花ちり、エンジュの花もなくなった。
秋のけはいがさびしいばかりで、別れたお互いの顔もそのとおりだろう。
そのうえ一日一日と老いこむし、青山に隠退しようとの約束もはたせない。
<End Formatted Translation>